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MOON.
『MOON.』
無邪気な日々の終わり そして過酷な旅の始まり…。
宗教集団FARGOの隔離施設へ行ったきり、永らく会うことがなかった母が帰ってきた。しかし、母は謎の死をとげた。なぜ母は死んだのか。彼女が最後にいた宗教の隔離施設では何がおこなわれていたのか。母の怪死の理由を突き止めるべく、天沢郁未は単身、FARGOの隔離施設へと向かう。だがそれは過酷な現実と繰り返される悲劇に直面する旅でもあった。その現実を乗り越えた先に待ち受ける真実とは、果たして何か。
(パッケージ裏より引用)

シナリオ:C
怪しげな宗教団体「FARGO」に入信して以来、音信不通だった母が帰ってきた! だが 喜びに浸る間もなく急死する母。その死因を探るべく「FARGO」に潜入した郁未が見た ものは……。
サイコホラーサスペンスとか、そういう類の話。やや電波入ってるかな。心象風景を 執拗なまでに描くKeyの特色は既に健在で、主人公・郁未の内面がこれでもかとばかり に各イベントで描かれる。その内容はどれも綺麗事とは言いがたく、どれも女の情念 とか嫉妬とか優越感とかドロドロしたものばかり。ここまで女の欠点を前面に出す理由 がわからんけど、まあ、こういうのもエロティックではあるかな。

キャラ:D
話の展開上しかたないとはいえ、終始トゲトゲした雰囲気を漂わせる郁未。ラストでは すのこを買いに走ってしまうし……こんなに共感できない主人公は初めてである。
晴香は強がりが過ぎてしまってる感あり。由依には白チーズの原型を見た。なんてーか どのキャラも描写が多面的でなく、一つの顔しか持ってないんだよね。こんなに萌えの ない鍵キャラってあり得るのか、てなくらい萌えなかった。
あ、でもストーリーの要となる謎の少年には萌えじゃなくて燃えを感じた。「僕を受け 入れてくれて、ありがとう」って、そんな殺し文句を俺に言うなよw

CG:D+
枚数は100枚。いたる絵に多くを期待してはいなかったのだけど、思ったよりはひどく なかったな。ONEよりはマシって程度だけど。
背景はあってないようなもので本当に古臭い。塗りはベタベタのアニメ塗り。この塗り 好きじゃないんだけど……でも、やっぱりONEよりはマシだろう。

エロ:C−
Hなんかしてる場合じゃありませんってな状況だし、そりゃあ、陵辱か妄想でも織り込まない限り、エロには結びつかない罠。というワケで陵辱度高し。しかし、志を抱いて 悲壮な決意で乗り込んで来た女の子たちを辱めるというのはかなり気分が悪かった。
それに、概してエロが汚らしいんだよね。スカだからとかではなくて、不潔感。メス犬 的汚らしさとでも言おうか。これがたまらんって香具師もいるのかもしれないが、自分 はちと遠慮したい。これ、だーまえの趣味なのかなあ。

音楽:D
劣悪という訳じゃないが、存在感が感じられない音楽。裏方に徹しているという訳でも なく、無機的なメロディが少し耳障りだった。サイコっぽさを強調した曲が多め。 間違ってもサントラがほしくなるような音楽ではなかったな。

システム:C
Tacticsのシステムなんだろうが、一昔前のゲームにしては機能もそろっているし、 動作も安定している。既読判定、スキップ、履歴表示すべて使用可能。システム画面は MOON.の世界観を現して無機的にデザインしてある。なかなか良い。
これだけそろっているのにシーン回想機能がないのは不思議。まあ、回想したいHシーン はせいぜい郁未と少年のシーンくらいなものだし、個人的にはあまり不自由しなかった。 DVD-Versionのため、移動時のトップビュー画面でカーソル移動出来なかったのはちょっ と煩わしかった。

総合:D+
古臭さを承知でやるほどの秀作でもない、というのが正直なところ。自分はワゴンの、 更にセール期間に購入したので、まあ代金分くらいは遊べたかな。
女の赤裸々な内面とか、動物的な腐臭がしそうなエロとか、そういったものに興味が あるなら手に取ってみてもいいかもしれない。逆に、AirやKanonのような涙と奇跡と 感動を求めているなら回避推奨。鍵っ子で、だーまえ作品を極めたいというなら止めは しないけどね。

《Written 2005.07.31》
文責:◆PinkCH/F76 mail:memphis@s5.xrea.com